そこまで聞く…?


「…わ…わかんない。…って、なんで颯真に言わなきゃなんないのよ!」


あたしなんで颯真にまじめに答えてんだろ…。


「…夏依が城山ってやつを好きか知りたいから。」


うんうん。


あたしがシロを好きかが知りたいからね。


…って、あたしはなんでそんなことを知りたいかを聞いてるのに!


「…質問が悪かったね。なんで弟のあんたがあたしがシロを好きか気になるわけ?」


あたしがそう聞くと半開きだったドアを閉め、颯真は頭をかきだした。


なんて言おうか考えてる仕草だ。


数秒後、手を頭から離した。


「…好きだから。」


あたしの目を見て真顔で言った。


ドキッ…


…好きだから…?


「だ…誰をよ…!」


ドキドキッ…


あたしなんで颯真にドキドキしてんの…!?


『平常心』


自分に言い聞かすもののドキドキしてる…。


「…鈍いな…。」


あたしから目線を反らしつぶやいた。


「鈍い…!?あたしが!?」


「…夏依しかいねぇだろ。」


あたしが鈍い!?


結構鋭いほうだって!


「あたしは鈍くないよ!中学の時、颯真の好きな子当てたもん!」