「夏依…俺たちは血はつながっていない。だが、そこらへんの家族に負けないくらいの絆がある。違うか?」


あたしは首を横に振った。


違わないよ!


あたしたちは本当に仲良くて…信頼しあってた。


「なら、事実を知っても…俺たちを親と思ってくれないか?」


あたしは涙がさっきよりも溢れた。


「…当たり前だよ!確かに驚いた。…悲しかった。でもあたしの親はお父さんたちしかいないの!」


颯真も…話を聞いたら同じこと言うはずだよ?


だから…お父さん、お母さん…


「これからもあたしたちの親でいてください…!」


あたしがそう言うと、お父さんもお母さんも涙を流した。


お父さん…お母さん…


今まで育ててくれてありがとう…。


何不自由ない生活が送れているのは、お父さんたちのおかげだよ?


本当に…ありがとう…!


颯真…あたしたちの親って、素晴らしい人だよ…!


血はつながってないのに本当の子供のように接してくれてたよね?


颯真…早く帰ってきて?


一緒にお礼言おう?


待ってるから…1秒でも早く…あたしたちに颯真の笑顔を見せてね…!