あたしはお姉ちゃん、彼は弟。

もし…意識がなかったらどうしよう…。

タクシーの中で、あたしとお母さんは一言もしゃべらない。


颯真のことが不安で…心配で…仕方なかった…。


お母さんも同じだよね…。


「着きましたよ。料金は…」


ようやく病院に着いた。


あたしは運転手さんにお金を払ってからタクシーを降り、お母さんを支えながら病院に入った。


7時を過ぎているということもあって、人はほとんどいない。


「すいません!一ノ瀬…一ノ瀬颯真は!?」


あたしは受付にいる看護師さんに聞いた。


「一ノ瀬さんのご家族ですか?」


「はい!颯真の容態はどうなんですか!?」


「一ノ瀬さんは…」


看護師さんの表情が曇った。


嫌な予感がするんじゃない。


もう…嫌な予感しかしない。


「大変危険な状態でここに運ばれてきました。今、緊急手術をしています…。」


危険…緊急手術…。


「颯真に何があったのか…事故の内容を詳しく聞かせてください…。」


早く何があったのか聞きたい…。


なんで今颯真は危険な状態にいて…戦っているのかを…。