あなたにドキドキしたのは事実…。


頭に浮かんでくるのはあなたの顔ばかり…。


「颯真…好きだよ…!」


あたしはにこっと微笑み言った。


「…え…?姉…ちゃん?」


颯真は驚いていて、いまいち理解できてない様子。


…かわいいなぁ。


「『姉ちゃん』じゃないでしょ…?」


意地悪っぽく言ってみる。


「え!?じゃあ好きって…弟としてじゃ…」


「ないよ♪」


あたしがそう言った瞬間、颯真はあたしに抱きついてきた。


あたしはゆっくりと手を颯真の背中にまわす。


「夢じゃないんだよな…?」


コクンとうなずく。


「俺…ふられると思ってた…。」


弱々しい声…。


「颯真…あたし颯真の気持ちがわかってから、颯真を好きになったんだ…。」


「うん…。」


「気持ちがわかってから好きになるなんて…都合よすぎるかも…しれない…けど…」


だめ…


涙がでてくる…


「都合よすぎなんかじゃない!」


そ…颯真…?


颯真はお互いの身体を離し向かい合って言った。