10時。
「お疲れ様ですー」
外に出ると夜だから多少涼しくなる
しかしまだ9月だから暑さの、ほうが勝る。
「店員さん」
と、駆け寄ってきたのは先ほどのスーツサングラスお兄さん。
「あっ、あの、先ほどは本当に...」
「いいからさ、早く乗って」
と、半ば強引に車に乗せられる。
と、同時に出発。
「...」
こういったお客さんの出来方は初めてでどうしたらいいのかわからない。
いつもは出会い系で客探しするから。
なんて言う?
あ、でも車勝手に走らせてるから
もう場所なんて決めてあるのかも。
「ちょっと都内まで行くねー」
「えっ」
ここからだと30分程度で着くけど!
わざわざこんなじかんに都内って...
明日も学校あるのに。
シフトチェンジして、JK感出すか?
脅して下ろしてもらう?
「何をそんなに悩んでるの?」
私はうぅーと頭を悩ませていると
笑いながらそう投げかける。
てゆうか、よく聞くと、
「都内久しぶりだー」
この声、つい最近聞いた気が...

