それから孝はあたしを家まで送ってくれた。


『ねぇ』

「ん?」

『もうバス無いけど、どうやって帰るわけ?』


ここら辺はバスの本数が少ない。


さっきあたし達が乗ってきたバスがもう最後のバス


「トレーニングがてらに走って帰るから大丈夫!」


そう言ってニコッと笑う孝


『でも走っても孝の家まで最低30分はかかるんじゃない?』

「いーのいーの!俺が好きで優衣を家まで送ったんだし、それにそのくらいの方がトレーニングっぽいだろ?」

『………まぁ、取り敢えず怪我だけはしないでね。』

「あれ?もしかして心配してくれてるの??」


そう言いながら嬉しそうにあたしの顔を見る孝


そんな孝にムカついてしまったあたしは


ガチャンッ


「Σ(゜Д゜)」


そのまま家に入って鍵を閉めた