「そうだ、瀬田くん。もう一度ギター弾いてよ」 差し込んだ夕日が机に頬杖をついた彼女を一層綺麗に照らす。 「リクエスト、ある?」 そう聞くと彼女はファリーニャス…と呟いた。 「ファリーニャス?ヴィラ・ロボスの?」 彼女は少しかすれた声で肯定した。 ヴィラ・ロボスのファリーニャスは本来クラシックギターで演奏するものだ。 けど僕は、何故だか分からないけど、彼女の表情や雰囲気からギターを変えずにそのまま弾こうと思った。