夜七時…。

広「いただきますっ!!」

桃「いただきます。」

長い沈黙が流れ広幸が口を開いた。

広「桃香…?お母さんが死んだのは桃香のせいじゃ…。」

桃「違うっ!!」

広「でもっ」

桃「私がいたせいでお母さんは死んだのっ!!お父さんにはわからないでしょっ!!」

桃香はお父さんに口を挟ませなかった。

桃「ごっごめんなさい…。」

広「いっいや…。良いんだ。」

再び沈黙が流れた。
その時桃香の頭には蘇って欲しくない記憶が蘇っていた。
それは桃香が小学二年生の時…。

桃香はお母さん美香と一緒に桜が満開の道を歩いていた

美「桃香ももうすぐ二年生ねぇ~。」

桃「うんっ!もうすぐお姉ちゃんだよ!」

元気な桃香は言う…そこに悲劇が訪れた。




キィィィィィィィィィィィィ




美「っ!?桃香ぁ~!危なぁ~い!」

桃「っ!?」




ドォン




飲酒運転の車が二人の所に突っ込んで来た…。

桃「…??お母…さん…?…。」

美香は桃香をかばいその車に跳ねられた。

桃「お母さぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」

その声は遠くまで聞こえた…。

そう、お母さんが死んだ。桃香はそれを自分のせいにしているのだ。

桃(…。っ!?ダメよっ!思い出しちゃっ!)

桃香は我にかえり首を小さくふった。
思い出す度に桃香は罪悪感にかられる。

桃「ごちそうさま…。」

桃香はまだ三分の二も食べていなかったけれど胸がいっぱいで食べる気力がわいて来なかった。

桃「先にお風呂入るね…。」

広「あぁ…。」

桃香はリビングを出た。

広「はぁ~。」

広(いつになったら前の桃香に戻ってくれるんだ…。美香…どうすれば…?)