居場所がない

振り返ると、教室のドアのところに担任の教師が立っていた。

「他のやつどうしたんだ、有原とかいるだろ、あいつ美術部だろ。やる気出せよ」

わたしは有原ではないので、黙っていた。

体育教師の担任はわたしのそばに近寄ってきて、模造紙を覗き込む。

「ヘッタな絵だなあ」