「海賊船です」 わたしは、涙をこらえて言った。 「あぁ?」 「海賊船…です」 「海賊船ねぇ」 担任が、横目でわたしの描いた背景画を見る。 「悪いけど、これじゃ何だか分かんないよ。春日は、もういいから」 「え?」