あの頃の君へ



その気怠そうな声と同時に、脇と腰に手を回され私の体が浮いた。



「……!!ちょっと降ろして!」



足をバタバタと動かすと、



「このまま床落とすぞ」


と睨まれて、拓真は私の腕を首へと回した。



あぁ、もういいや……



羞恥心なんてどうでもよくなってみると、やはり自分の体が普段より熱い気がした。




昨日は雨に濡れたからなぁ。



あ、そういえば昨日失恋したんだった。



拓真のおかけでちっとも感傷的な気持ちにならなかったけど……



「ふふっ」



笑みが溢れると同時にベッドへ降ろされると、拓真が怪訝そうな瞳を向けた。



「……熱で頭おかしくなっちゃった?」



相変わらず失礼なやつ……。



「はいはい。そうでございますよーだ」