あの頃の君へ




「やっぱ落ち着くわ。この不味さ加減」



フレンチトーストをフォークに刺しながら、モグモグと食べる拓真。



あんたってやつは……!!


怒りに震えるが、ここは年上の余裕を見せねば、と隣で笑顔のままコーヒーを飲んだ。



「それはそれは良かった。で、拓真くん。いつ頃ここを出て行けるのかな?」



「あー、それね。やっぱ春休みいっぱいココいることにするわ」



「……いやいやいや。ちょっと待て。家主許可してないからね?」



「何で?俺いると何か困んの?」



「いやぁ~、私だって彼氏とか~ …」



「いねぇじゃん。もっと現実味のある話してよ」



こんのっ、糞ガキ……


黙って聞いていれば……!!