ちなみに、今は数学の時間。外は土砂降りの雨模様だ。

部室には私と依鈴、同じクラスの女子(野島というらしい)の3人がいる。

「で。あんたの話は事実な訳?」

野島はびくびくしながら頷く。面倒な奴だな……

そいつの話は、昨日の帰り道に下半身のない女が女性の足をもぎ取っているところを目撃したということだった。


……はっきり言おう。

「くだらない。」

「えっ?あっその……」

「お前が今怯えているのはその女ではなく私達だろ?ウザいし面倒なお前なんてどうでもいい。解決してやるから二度と私の前に姿を現すな。」

「やだ緋月。あんたちょっとイケメンじゃない?」

依鈴。今はそんな空気じゃないだろう……