きゅん。

彼から少し離れて座る。
ココアを一口飲む。

暖かい。甘くて優しい味。

ずっとテレビを見て爆笑してた彼が、テレビの電源を消す。
やっとテレビじゃなくて私を見る。

「あれ!! 泣いてたの!?」
…こいつ、気づいてなかったのか!!
何も答えずに、泣きながらココアを飲んでると、彼が「はぁー…」とため息をした。

「こっち来い。」
呆れた顔で、私に手招きする。