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夢を見た。
幼い頃の、懐かしい夢だった。
蘭方医である父上に断って、山で山菜を積んでいた時の記憶。
京と、初めて出会った…
俺の一番大切で、幸福な記憶。
『お前、薬草に詳しいんだな。
凄ぇ!もっと教えてくれ!』
『は?恥ずかしい?なんでだよ。
誇ればいいじゃん。俺は誇らしいぞ。
お前っていう友が出来て、俺は今…十分誇らしい!!』
『蘭丸!…また…明日だ。
これから毎日、いや一生。俺はお前の傍にいるからな』
『俺の手を取れ…蘭丸』
あの頃の、無邪気な笑顔を浮かべた子供の京は、今…新選組という浪士組で刀をとって、勇んでいる。
叶えたい…貫きたい信念があるらしい。
悔しいな。
ずっと隣にいたはずなのに、気づかなかったなんて。
ここ数年で京は成長した。
心も、身体も。
声は数段低くなって、精悍な顔立ちになって、背も伸びた。
まさに、少年から青年へと成長した。
それなのに俺は…。
相も変わらず、女子のように京の後ばかり追ってばかり。
医学を極めたのだって、全ては京の為。
京が傷ついたとき、真っ先に俺が、手当できるように。
そう思って、懸命に勉学に励んだ。



