「……いつか消えてしまうなら、俺は京の側で、その時が来るまで輝いていたい。……だから俺も、入隊する」



凛とした蘭丸の美しさに、俺は息を飲んだ。


女子のように誰かが……俺が守ってやらなきゃいけないと思わずにはいられなかった蘭丸もまた、一人の志士だった。


志士は皆、その瞳の奥に熱い焔を宿す。


双眼から見え隠れするそれは、簡単には消えてくれないことは、俺も知っている。


俺もまた、その焔を宿す志士の一人。
それなのに、他人の焔を消すなど、出来るはずがなかった。



「後悔しないな?」


「うん。……もう、決めたことだから。」



京はまた、前を向いて歩き出した。


その先に俺たちの目指す場所がある。



【新選組】



浅葱色の隊服に身を纏い


類稀な剣の才能を持った集団の巣に


俺たちは二人並んで、足を向けた。