プロローグ

「暗さん。」
君が僕を呼ぶ声が聞こえる。
「なに？」
僕は眠たかったが、頑張って体を起こして隣を見た。
まただ、また君の夢を見てしまった。君はもう帰ってこない、そんなこと分かっている。
でも、どうしても夢を見てしまうんだ。いい加減忘れさせてくれないか。
そう思いながら、僕はまた泣いていた。君がいなくなってから何回泣いただろう。どうしてこんなに涙がでてくるんだ。
そんなことばかり考えながら、僕は君と出会った日のことを思い出していた。