キャロリナ

昼休みになり、桃乃とお話しでもしようかなぁなんて思ってたのに、「先生に呼ばれたから、ちょっと行ってくるね！」というので、仕方なく、今は1人でいる。

「あぁ、桃乃遅い〜。
そうだっ！探し行こう！えっと確か、先生だよね。なら職員室にでも行ってみようかな。

私は桃乃を探すことにした。まずは、先生のいる、職員室にいった。

「失礼しま~す。
あの、桃乃いますか？」
「おっ、高城か。一之瀬なら、来てないぞ。」
「あっ、そうなんですか。でも、先生に呼ばれた〜って言ってましたよ？」
「いや、誰も一之瀬のことは呼んでないはずだぞ？」
そうですか。ありがとうございます。
失礼しました」

もう、桃乃どこ行っちゃったのよ。
私に嘘までついて…。
もしかして、私には言えないこと？
ずっと、隠し事はなしだよって言ってきたのにな…。

「うぅ…。どこなのよ…」
「ちょっと〜、奈津、なにしてんの！?
何してるんすかぁ。本当に。
心配するじゃんか」
「どこ行ってたの、先生は桃乃のこと、呼んでないってさ」
「……ごめん。ちょっと気分悪くなって、奈津に言ったら、すごい心配するから…、心配かけたくなくてさ…」

なんだ。そうゆうことか。
なんだか、安心したな。
山口君と一緒にいなくて…。って、私、桃乃と山口君の事応援するって思ってたのに…、あきらめなきゃ。

「…へへっ、そうだったんだ！
良かったぁ」
「…ありがとね」

桃乃のお礼は、少しぎこちなかった。