ひまわり

「あっ!颯人くんから電話♪ごめん、ちょっとだけ待って!」

隣を歩いていた千沙ちゃんがゆっくりと立ち止まった。
それに会わせて、私と愛実も歩くのを止める。
そばで電話が終わるのを待っていた。

「うん。……今はアスレチックの近くだよ。…結麻ちゃんと愛実ちゃんと一緒だよ…うん、わかった♪じゃあね♪」

弾むような声で会話をして電話を切った。
幸せそうな顔で見てるこっちが嬉しくなっちゃう!

「颯人くんが一緒に写真撮ろうって…少しだけ合流しても良い?」

少し遠慮がちに聞く千沙ちゃん。

「良いよ♪少しと言わずに二人で行動すればいいのに~!」

「颯人くんも友達といるって言ってたから!もう~!愛実ちゃんはすぐにからかうんだからっ!」

迷わずにからかう愛実。
見慣れた光景なんだけど、まだ千沙ちゃんはからかわれることに慣れきっていないみたいで、頬をプクッと膨らませて怒っていた。

二人で写真かぁ・・・
さっき、先生と二人の時に撮ってもらえば良かったなぁ~・・・
なんて二人のやり取りを見ながら、一人で後悔していた。

「いたっ!千沙~!!」

しばらくすると、颯人くんの声が聞こえてきた。
嬉しそうにこっちに向かって走ってくる。
その横で一緒に走って来ていたのは・・・森くんだった。