ひまわり

遊園地の中は春休みってことで人だらけ。
しかも予想以上に混みあっている。
みんなとはぐれないか少し心配になってしまう。

「なに乗る！？」

「え～と…ジェットコースターは外せないでしょ！」

「私は観覧車に乗りたい♪」

「観覧車は最後が良いよ～。」

園内のマップを見ながら、あーでもない、こーでもないと行き先を相談するのは女子三人組。
男子は「女子に任せた！」って感じ。

話し合いの結果、近いものから待ち時間を確認して、乗っていくことに。
乗り物に乗るときは、グッパーでペア分けをする。
待ち時間はみんなでお喋り♪
…って言っても、やっぱり女子は三人でガールズトークになってしまう。
男子は男子で楽しそうに話しているから良いかな♪

あまり得意ではないジェットコースターは遼くんの隣で乗った。
カタカタ・・・ゆっくりと坂を上っている時で泣きそうになる私に「大丈夫。俺がいる。」と優しく声をかけてくれた遼くん。
それなのに、落ちるときに結構叫んでいて、笑いが止まらなかった。

コーヒーカップは回したい人と回したくな人で別れて乗った。
私は回したくない方。
三半規管が弱くて、ちょっと回しただけで酔っちゃう。
苦手だという千沙ちゃんと二人でまったりと座っていた。

ちなみに、愛実はこういうの大好きで、男子三人の中に混じって乗った。
ぐるぐるぐるぐる勢いよく回るカップを見ているだけで、酔ってしまいそう・・・

3D眼鏡をかけて乗り、椅子が動くアトラクションなど、いくつか乗っていると、あっという間にお昼が過ぎた。

「もう1時になるよ～。そろそろ昼飯にする？」

腕時計を見ながら、遼くんが言う。
少し前から、お腹ペコペコの私はすぐに同意。

「ん～…お腹はすいたけど、まだお店混んでそうじゃない？」

愛実が指差した先を見ると、近くにあるハンバーガーのお店は行列。
お腹がすくのはみんな一緒ってことだね。