ひまわり

緊張する手で電話帳に先生の番号を登録する。

【大野先生　090-xxxx-xxxx】

そのあとにゆっくりとラインも検索して登録した。
友達一覧の中に大野先生の名前が入り、バスの中だというのに、私の顔はほころぶ。
今の私・・・絶対に怪しい人だなぁ

教えてもらったばかりで、早速過ぎるかもしれないけど、先生にメッセージを送ろうと文章を入力する。

トトトッ
【永峰結麻です。さっそく連絡させていただきました。教えていただき、ありがとうございました。ケーキ、喜んでもらえて良かったです。】

メッセージと一緒にツーショットの写真も送信した。
送信したあとは画面とにらめっこ。
早く既読がついて、返事が来て欲しかった。
でも・・・既読だけついて、返事がなかったらどうしよう・・・
怯えながらも画面から目は離せないままバスに乗っていた。


結局、既読がつかないまま私は家に帰宅した。

ご飯を食べたり、お風呂に入ったり、数学の予習をしたり、とうとう寝る時間になってしまう。
スマホに充電器を差して、もう一度確認をしてベッドに潜り込んだ。

「返事来ないと…眠れない…。」

眠れずにモゾモゾ寝返りばかりしていた。
すると、枕元のスマホがピロリン♪と音を立てて、メッセージが届いたことを知らせてくれる。
飛び起きてスマホを確認。

【森　伸也】

【土曜日、部活が午前だけなんだけど、午後二人で出掛けない？】

森くんには悪いけど、ガッカリしてしまった。
告白をされてからというもの、度々、誘いの連絡がくる。
二人でなんて出掛ける気にもなれなず、いつものように断りの返事を送る。