ひまわり

「なぁ～に、一人で笑ってんの？」

「ほわっ！？」

眠っていたはずの愛実に声をかけられて、驚いて声を出した。
通路を挟んで隣の席の男子に、怪訝そうな顔で見られる。

「起きてたの！？」

「ふっと目が覚めたら、結麻が一人で笑ってるんだもん。からかうしかなでしょ♪」

「もう～。変な声出しちゃったじゃん。」

「怒らない♪怒らない♪」

口を尖らせて、怒ったふりをしたけど、二人でクスクスと笑い合った。
ご機嫌さんの今の私は少しのことじゃ怒りません♪

「先生の連絡先、聞きに行かないとね。」

「うん！本当は緊張するから、遼くんに教えてもらうのが良かったんだけど…断られちゃったから仕方ないよね！頑張る！」

「…泉谷が本当に不憫だわ。」

「どういうこと～？」

「結麻は知らないでいーの！」

なんて会話をしていた。
すると、愛実が眠そうにアクビをする。

「もう少し寝てれば？起こしちゃってごめんね。」

「う～ん…。じゃあ寝るね～。」

目を瞑って、すぐに寝息を立てている愛実。
今度は起こさないように、私も隣で目を瞑ってみた。

まぶたを閉じると今日あったことが映像のように流れる。

その中には・・・森くんからの告白シーンも。
もう一度目を開き、バスに乗った直後にきたメッセージを見る。