「気持ちいいいい」
「ははw」


「これからも時々こうやって一緒にいこうな。」

「うんっ」

大声で話さないと声が風にかきけされてしまう。

「やっぱり好きだなあ」


三門が呟いた言葉は風でかきけされた。


「おし。ついたぞ!」

「ありがとー♪」
「自転車おいてくるから先いっとけ」

「わかった!」



校舎のはいる手前でなにかを探している男の子がいた。

「どうしたんですか?」

里鶴は声をかけた。

「携帯をこの辺に落としてしまって...」
「探すの手伝うよ!番号教えてもらっていいかな?
 鳴らしてみるから。」

「うん。ありがと...えっと○○ー○○○○。」

「おっけー」

プルルルル

「なんかちょっと聞こえる...南から聞こえるね。」

南にちょっとずつ進むにつれて音量がおっきくなっていく。

「あったっ!」
「おーよかったじゃんっじゃああたしはこれで...」

「お名前おしえて?」

「湯澤里鶴です。3組だよ」
「俺は朝井 愁(あさい しゅう)です。7組。
 宜しく」

「宜しくね。じゃあいくね!」

「きょうはありがと。」