「えっ」

教室に入って思わず声を出してしまった。











沢本 三門...

同じクラス...隣の席...

「...」

「なあ...おい」

「はい?」
「さっきのやつ?」

「はい。そうですけど」
「さっきは...悪かったな...」

「え...大丈夫です」

「ふーん。あっそ」

(意外だなあ あやまるなんて) 



♪キーンコーンカーンコーン♪

「里鶴ーお弁当食べようよ!」
「もうそんな時間かーおっけー」






「ええええええええええええ!」

「琥珀ちゃん声でかいよ」

「あの沢本が............謝った!?」


「...そ...うだけど?」

「沢本謝るとか大げさにいうと生きててはじめてだよ?」
「え、本当?」
「そうだよ」

「まじか」

♪キーンコーンカーンコーン♪

「お昼終わったから戻ろっか」



ー数学の授業

「えー...わからない...」

高校の難しいもんだいに戸惑う里鶴。

「ぶっw」

...?なんか笑われた?

「湯澤って数学苦手?」

沢本くんがいきなりはなしかけてきた!?
「...苦手...じゃな...いですから...」


「ぶっw嘘つけ!こんなのもわかんねえとかやべえじゃん?」

「っ...」



カキカキφ(..)

「...?」
(なにかいてるんだろう)

「おい湯澤!これ」

沢本が差し出したのは数学の解き方がみっしりかいてある紙だった。

「あっありがとう」

(琥珀ちゃんがいってたよりもやさしい...)

♪キーンコーンカーンコーン♪

「なるほど...わかった!」

「沢本くん!これ...ありがとう...♪」

「ああ。こ...こんなのら...楽勝だから。」

「あははっ(^ー^)沢本くんっておもしろいっ」
「っ...なっなんだよそれ...」

「これからもわからなかったら数学おしえて...くれないか...な?」

「しょ..しょうがねえなあ」
「ありがとっ!」

「...当然だろ...」

「ん?なんかいった?」

「は?なんもゆってねーし。俺もういくわ。じゃ」

「ちょっ!どこいくの?」
「どこでもいいだろ」

「ちょっ...」

この時沢本が照れていたことは里鶴は全く気づかなかった。