「おはよー湯澤。」

「おっっ...おはよう」

「そうだ。あとで国語教えてくれない?」

「えっあっうん...わかった」


(そんなに普通に対応できるんだ...慣れてるのかな。好かれるの)

「なんでそんなテンション低いわけ?」

と、嫌みのようにわらっていう沢本くん。

(ムカつくうううううう)

「テンション低くないもん。」

「なーーに。なんかおこっちゃった?」

「怒ってません。」

「はい。国語なにわからないの?」
「この文章。意味不。」

「この問題はねえ...先生が授業の時に何回も何回も説明してたんだけど...」

「え...まじかよ...      いやそれはうそだ。絶対嘘だ」

「嘘じゃないよ~!ていうか寝てたんでしょ?どうせ」

「なんだよ...ばれたか...チッ」

「お見通しだよーだ!」

(昨日は沢本くんと会うのが緊張していやだったけどやっぱり
 沢本くんといるとなんか楽しい)

ガラガラ


『座れー。今日は席替えするぞーー。』

「えっ...」

(席替えかあ。じゃあ沢本くんと離れちゃうんだ。)

「おい。湯澤。席離れるかもしれねえけど数学分かんなかったら聞けよ」

そしてニコッっと笑った。

ドキッ

「うっうん!ありがとう。国語ならあたしに聞いてね」

「おう!わりいな。国語だけはな...」



そして先生が次々に名前を読んで席を決めていく。

私は一番後ろのはしっこ。私のクラスは奇数なので隣がいない席がひとつある。私はそこだ。

「隣がいないっていうのも新鮮でいいかもね...」

(なんていうのはうそで...離れちゃってショック...)

しかも。沢本くんのとなりというのが...