1%のキセキ




「泣くなって」

そう言いながら私の涙を指でぬぐってくれる。


「だ、だって、上手くできないんだもん」

「怖いの?」

「そうじゃない、もう自分でもなんでか分かんない」


そう言ったところで、ふとそうちゃんの指が下の膨らみに触れた。


「……っ!」

驚いて、一瞬体がビクつく。

足を閉じようとするもその間にはそうちゃんがいてできない、なんとか止めようとそうちゃんの手を掴んだ。

そして、ぶんぶんと首を横に振った。


「そ、そうちゃん、それだめ……っ」


そう訴えるも、その手は止まらず、程良い強弱をつけながら愛撫を続ける。


息が荒くなって、視界が涙で滲む。

ぐちゃぐちゃになる顔を片腕で隠しながら、本当にもうだめ、そう言おうとした矢先、キスをされた。

そして、一瞬力が抜けた隙に、ずんと入ってきたそうちゃん。
その瞬間目がチカチカして、頭が真っ白になった。


「…………っ」


両手で顔を覆う。

はぁっ、はぁっ、と息が苦しくてはかはかしてしまう。

どうしよう、今までこんなに気持ち良かったことなんてなかった。


「そうちゃん、待って……っ」


私が達したことも分かってるはず、なのにそうちゃんは容赦なく続けた。

いったばかりなのに、もう気持ちいい。
それはもう、怖い位に。

思わず、涙が出た。
なんて簡単な体だろう。

そうちゃんに触られていると思うとこんなに気持ちがいいなんて。

浅ましい程分かりやすく反応する私の体に、そうちゃんも気付いてる。

それに今そうちゃんの頭には、彼がちらついているんだろう。
表面上は冷静さを装っていても、焦りが見え隠れしている。

だから、だめ、待ってと言っても止めてくれないのは、きっとそのせい。




「気持ちいい?」


そう聞かれて、素直にこくこくと頷く。


「顔見せてよ」

「む、り……っ」

「なんで?」


少し上擦っているものの、そうちゃんの声には余裕があった。


「だって、すごい顔してるから、やだ……っ」

「それが見たいのに」