ラブ・カクテル

お客様は手の中にある、グラスを眺める。


あれ、、、


バレンシアのカクテル言葉って、、、


「その人って、カクテルに詳しい方なんですか?」

「え?う~ん、そんなことないと思うけど」


なら、尚更、、、


その彼は、お客様のことを大切に想っていたんじゃ、、、


だって、バレンシアのカクテル言葉は「お気に入り」だ。


ってことは、その男は「自分のもの」と言ってるようなものだ。


偶然かも、しれないけど、、、


「じゃ、あたしそろそろ帰ろうかな」


お客様は、席を立つ。


「今日はありがと。あたしの愚痴を聞いてくれて」


お客様はお会計を済ませ、そんな言葉を口にする。


「あの、、、また、来て下さい」


そう言うと、「ぜひ」と笑顔で帰って行った。