王子に恋する天使ちゃん


「だって、そっちの方が面白そうじゃない。」



サラッとひどいこと言ったね。

恨んでやるんだから!


「もー、由佳にはなーんにも話してあげないんだから!」

「はぁ…世話の焼ける子猫ね。」


にゃんですと!

「はいはい、ほら。これあげるよー?
おいでおいでー?」


そう言いながら由佳がポケットから取り出したのは、キャンディ。

くっ……あたしの弱点をしってわざとか!


「も、もう日向くんに貰ったからいいもーん。」


ツンとそっぽを向く。

「あーあ、じゃあ明日からキャンディ持ってくんのやめよっかなぁ?」

「えっやだやだ!」



キャンディはあたしの食後のおやつなのに……。


「やっぱり引っかかった」


はっ………
由佳に言われて気がつく。

もーやだよぉ……