王子に恋する天使ちゃん




「はぁ、はぁ」


日向くんに連れて来られたのは、中庭。


ってゆーか、日向くん歩くスピードめっちゃ速いんですけど!


「……あの、何か御用でしょうか」


後ろから見ても不機嫌オーラの出ている日向くんにおずおずと尋ねる。


「お前らの棟の女子はあんなにうるさいのか。」

「え? 女子たち?」

「あんなキーキー叫ばれてたら耳が壊れるっつの。」


…あれ?

「もしかして、日向くんって西棟の人なんですか?」