「もう〜、遅刻だよぉ!」
ああ!もう、私なにしてんの!!
今日に限ってこんな事って!
大事な大事な中間テストなのに!
5月終わりだというのに湿気が多く、少し動いただけで体に汗がまとわりつく。
2つに結んだ髪は風にさらさらとなびいた。
「はっ、はぁっ!」
息を切らしながら駅に向かうもむなしく…
「あ!あああああ!!ああもう!なんで」
ホームに上がった途端に電車が発車した。
「うぅ、最終の電車だったのにぃ…」
私はがっくりとうなだれた。
「お、愛じゃん!どうしたのこんな時間に。珍しいね」