真っ暗な空間・・・・・・


此処が何処なのかもわからないくらいの暗闇・・・


そこの中心・・・とは言いがたい場所にルナは立っていた


「此処・・・何処なの・・・?」

と、口に出した・・・はずだった


その言葉は反響するわけでも無く、ルナの耳にすら届かなかった



すると、ルナの目の前に懐かしい光景が現れた

それは・・・


「ルナ・・・あの森には近づいちゃダメだからね」

「うん!

わかった!お母さん!」


小さい頃ルナと行方不明になった母と約束を交わしたときだった



「・・・ごめんね・・・


約束・・・破っちゃったや・・・」



聞こえるはずも無いのに、幻想に等しい自分の母に向かって謝罪をする

すると・・・


「そう、あの森に入ってしまったのね・・・

やはりそれが貴方の運命なのね・・・」


後ろから母の声が聞こえた様な気がした・・・


しかし、それは“気がした”だけであって後ろを向いてもそこにはやはり暗い・・・漆黒の闇が広がっていただけだった・・・



母の声を聞き糸が切れたかのように崩れ落ちる


そして・・・

「ごめんなさい!

・・・ごめんなさい・・・」

謝罪の言葉を述べながら泣きじゃくり始めた