「足もと、気をつけろよ」
「はーい」
さっきからずっと手をつないだままにしてくれてる
嬉しくて、嬉しくて
今、草むらにいるなんて
きずかなかった……。
「着いたぞ」
「え?」
そこは、ただの草むらですぐそこは崖
それと草からすこし町が見えるだけ
正直、どうリアクションをしていいのかわからない
「……やっぱ、彼女にこんなとこ連れてくとかありえないよな」
「…全然」
ウチは、思いっきり首を横に振って
「稜先輩と一緒ならどこでも楽しい」
って言ったら稜先輩が
顔を赤くして
「いまから始まるから」
「……何がですか?」
するとーー

