日付が変わる寸前、お父さんとお母さんが時間差で帰ってきた。
ガチャっというドアが開く音が聞こえるとあたしは急いで階段を駆け降りた。
「お母さん!おかえりなさーい!」
「ひかる、ただいまー!夜遅いのに元気ねー!」
靴を脱いで、リビングに向かおうとするお母さんに「あのね!今日良いことあったの!」と言って一緒について行く。
リビングにはソファーに座ってテレビを見ていた相ケ瀬くんがいて、お父さんはどうやらお風呂のようだった。
「あら、陽向くんもまだ起きてたのね!」
「はい、ちょっと眠れなくて」
お母さんは相ケ瀬くんの言葉を聞いてホットミルクでも作るわね!と言っていた。
「でね、お母さん!その良いことがね「一ノ瀬先輩でしょ?」」

