「あー芽衣ちゃんはね、圭馬の溺愛してる彼女だよ!」
七瀬先輩はサラっとそう答えてくれた。
いつもサッカーでいっぱいそうなあの先輩が溺愛してる彼女さんがいるなんてますます気になる。
だけど、どうやら時間切れみたいで
「七瀬、何か立花に余計なこと言ってないか?」
給水ボトルを持った一ノ瀬先輩があたしたちのところに来てしまった。
「いーや?俺は特に芽衣ちゃんっていう圭馬の溺愛している彼女がいることなんて、ひかるちゃんに一言も言ってないよ!」
俺も水飲んでくるわと言って七瀬先輩はささっと歩いて行ってしまった。
七瀬先輩のその言葉に一ノ瀬先輩は「はぁー」と思いっきり溜め息を吐いていた。

