「ううん、それはまだまだ先は長いんだけどちゃんと毎日練習する!



それで一ノ瀬先輩に褒めてもらえるといいな~」



「部活が楽しいなら良かったわね!お母さんも今度その一ノ瀬先輩見てみたいわ」



お母さんと一緒に一ノ瀬先輩の話で盛り上がっていると



いつの間にか相ケ瀬くんは麦茶の入ったグラスを持ったままリビングから出て行ってしまっていた。



でも今の自分はそんな周りの変化に気付く余裕もなく



マネージャーのあたしのことも気遣ってくれてたことが嬉しくて



一ノ瀬先輩と一緒にリフティングがしたくて



「できたね!」って言ってもらいたくてそのことが頭でいっぱいだった。