「……うまっ」



「本当に?」



あたしは相ケ瀬くんの腕をぎゅっと掴んで顔を覗き込んだ。



相ケ瀬くんは何だよって顔をしながらも「あぁ」と返事をしてくれた。



「良かった~!相ケ瀬くんにそう言ってもらえたらすごい安心できるよ」



「なんだそれ」



相ケ瀬くんは朝練遅刻するぞとぼそっと言うとリビングから出て行った。



「分かってるよ!それくらい」



あたしは急いでたくさん保冷材を冷凍庫から取り出して保冷バッグの中に生チョコと一緒にいれた。



食べる時に使うピックもたくさん持って。



あっ!でも……。



「相ケ瀬くんに一番最初に食べてもらえてよかったかも」



そう思ったらちょっとだけにやけてしまった。