「だめだめ!絶対だめー!



謝るから、言わないで‼」



相ケ瀬くんは「勝った」とばかりに悪戯な笑みを浮かべた。



「謝るんじゃなくて……そうだな。俺のことどこが好きか言って」



もしかしてあたしも「好き」って言わなくちゃいけないのかと思った。



でもその質問なんて答えはずっと前から決まってる。



「ひかる!お風呂に入りなさいってさっきから何度も言ってるでしょ!」



お母さんはまだお風呂に入らないあたしに呆れ顔。



「分かってる!」とお母さんに向かって大きな声で返す。



「はやく」