「なんだ、良かった。キスだけは取られてなかったわけか」



「相ケ瀬くん、さっきから何言ってるの?



七瀬先輩は何もとっ「たんだよ!先に好きって言ったし、その前から名前だって呼んでた」」



あたしは耐えきれなくなってフッと笑ってしまった。



「笑うんじゃねぇ」



相ケ瀬くんはそんな風に言うけど、あたしの髪をぐしゃぐしゃにしながら笑っている。



「だって相ケ瀬くんはそんなの気にしない人だと思ったんだもん。



ふーん、あっそみたいな」



「誰だよ、それ」



「だから相ケ瀬くん!」



でもそのことを気にしてくれて、ひかるって呼んでくれるようになったのは嬉しいかも。