「あっ!はい、すみません」



あたしはボールペンを握って、一ノ瀬先輩の欄に記入する。



得点を見ると、0対0のままだから入ってはいないんだね。



「だめだ……ちゃんとしっかりしないと」



あたしは声援でいっぱいの会場の中で、小さく独り言を漏らした。



そして前半2ー0で試合はハーフタイムに入った。



ベンチのみんなと一緒に給水ボトルとタオルを配って、うちわを両手に持ってあおぐ。



「俺、全然チームに貢献できてねぇな」



「大塚くんが弱気なんて珍しいね!そんなことないよ!



得点に絡めてないだけで、大塚くんもいいプレーしてるよ」



大塚くんの新しい一面知れたかも。