あやが足を止めた場所は校舎を出てすぐにある中庭。
そこには9月なのにまだ木はまだ青々としているけど、コスモスがたまに吹く生暖かい風に揺られながら咲いていた。
「ごめんね、朝からこんな泣いたりして」
へらっと笑いながらあやに言う。
「辛いのに笑ってて辛くない?いいんだよ、私の前ではそんな風にしなくて。
思いっきり泣きなよ。話だって全部聞いてあげる」
「そんな優しくしないでよ。今、必死で涙止めようとしてるのに!」
手で涙を拭ったり、上を向いたりしながら頑張ってるのに、あやはそんなのお構いなしでこんなメンタルぐらぐらなあたしに優しくしてくる。
「私、本当にこの間ひかるに救われたんだよ。
失恋したけど、いっぱい泣いて、話聞いてもらったおかげで今はこうやって笑顔でいれてる」
にこっと笑うあやはなんだか前よりも強くなったようにみえた。

