作り終わると、ケチャップを黄色いふわふわの卵の上にかけて、ラップをして
小さいメモで【食べたくなかったら無理しないでいいからね】と書くと、重たい足を動かしながら階段を上った。
相ケ瀬くんのドアの前に着くと、ドアの下からは明かりも漏れてこない。
きっと落ち込んでるか、寝てるのかもしれない。
「……えいっ!」
小さな声で独り言をつぶやくと同時にさっきのメモを相ケ瀬くんの部屋の中に下から押し込んだ。
あたしはコトンとお皿の上にスプーンを載せると、床の上に置いた。
一口でもいいから食べてもらえますように。
相ケ瀬くんの足がどうか大会の間に治りますように。
そんな願いをこめて作ったオムライスに任せて、あたしも自分の部屋に入った。

