「……くそっ。なんでこんな大事な時に……」
小さく消えそうに呟く声が耳に入ってきた。
あたしは部室のドアに手をかけたけど、開けることができないまま
……声を押し殺して泣き出した。
「……っ、ぜんぶ…ぜんぶ…あたしのせいだ。
あたしが……相ケ瀬くんから……サッカーを……奪ったんだ」
あたしが持てないほどの段ボールを運んだりしなかったら
相ケ瀬くんの言葉を素直に聞いていたら
階段で相ケ瀬くんの後ろを上っていたら
あたしがあの男の子とぶつからなかったら
頭に浮かぶのはすべて考えても後悔だけしか出てこなかった。

