今日は夏の大会予選の準決勝。あと二つ勝つことができれば、夏休みから行われる全国大会に出場することができる。



だけど、今日の相手は……去年の卒業した先輩たちでもなかなか歯が立たなかった強豪校。



2、3年生だけでどこまで相手校に戦えることができるかが今日の勝敗に繋がってくるんだと思う。



あたしは息切れしながらもようやく集合場所の学校に着くことができた。



そして、会場まで貸し切りのバスで行くと、一年生とベンチ入り以外の部員たちはスタンド席に



ベンチ入りの部員とマネージャーのあたしはロッカールームに向かったんだ。



「いいか、今日の試合は相当強い相手だ。



実際に戦った人もいれば、ベンチから見ていた人もいると思う。



でもこう考えたことはあるか?



3年の俺たちはこの大会で引退はしないけど、このメンバーで戦うのは最後だ」



ざわざわと騒然とする中、一ノ瀬先輩は話を続けた。