とりあえず、玉ねぎをみじん切りにするところから始めることにした。
皮を一枚一枚剥いて、まな板の上に載せるとお母さんほどリズムよく速くは切れないけど、それでもトントンと切る。
どんどん切っていくたびに、目が刺激されて少しずつ痛くなってくる。
テレビもつけてない、玉ねぎの切る音しかしない家の中であたしはいつの間にか今日のことを思い出していた。
朝の肉じゃが美味しかったな。今度は何作ってもらおうかな。
あたしのこと何も言わないけど、朝声かけてくれたってことは心配してくれてたのかな。
今日の体育、バスケ楽しかったな。いっぱい褒めてもらえたし。
あ……、体育の後相ケ瀬くんと誰と何を話してたんだろうな。
もし、本当にあれが告白だったらどうしよう。

