そして、テスト前日の夜。
今日も部活を3時間やって家に帰ってきた。
夕ごはん作ったらすぐに勉強しないと。カレーライスでいいかな。
頭の中でそう考えながらキッチンに入ろうとした時「おい、大丈夫かよ?」と後ろから相ケ瀬くんに言われた。
なんだか相ケ瀬くんはあたしとは視線を合わさず違うところを見ている。
「何が大丈夫なの?」
あたしはじゃがいもや人参、たまねぎなどカレーの材料を出しながら答える。
いきなり変なこと聞いてどうしたんだろ?
「別に。だったらいい」
彼はそう言ってリビングから出て行ってしまった。
あたしは首を傾げながら、相ヶ瀬くんの耳に入らないように「変なの」とボソっとつぶやいた。

