番長さん、恋します。



『ちょっと会長室いってくるわ。』


『林島くんに怒られないようにね!!』


『分かってるってば!』


夏帆は会長室へ駆け出した。


夏帆の前には誰も立たない。


みんな凍りついて、避けていくから。


そんな毎日が、夏帆にとっても平凡になり、


哀しみを背負うことにも慣れてしまった。