新撰組異聞―鼻血ラプソディ

原田はシュンとしたまま、土方と茶屋へ向かう。


茶屋へ着き、向かい合わせに座り、土方は「ここの大福は総の一押しよ」と微笑む。


大福を二皿注文し、土方は徐に話し始める。


「翡翠……あれの反応は単なる恐怖症ではない気がしてね。
荒療治だけれど、色々手を尽くしたいと思ってね」


原田は、大福を口に頬張り土方の話に耳を傾ける。


「『恐怖症を克服したいから、屯所に置いてくれ』と、翡翠の意志なのよ」


原田は無言で聞いている。

「総から1本取ったらって条件をまさか、達成するとは思わなかったんだけどね」


「はあ!? そんな鬼条件を課してたんですか? もし、翡翠が1本取れなかったら見捨てるつもりだったとか」


「さあ~ね」


この人は、絶対考えてなかったな


原田は遠い目をする。