しょげてたのが嘘のように、ジャスは嬉々と会場を見回している。


プラムホテル自慢のロココ調のグランドバンケットルーム。

キラッキラの豪華なシャンデリア。

まるで、おとぎ話のお城の舞踏会場のようで、とってもロマンチック。


「あ、すみません」

うっかり人にぶつかって頭を下げた。

ロマンチックな気分に浸ってられないくらいの来客の数。


ジャスがあたしの肩を叩いて、「あっち」とどこかを指差した。

「あれ、政治家じゃん?確か、えーと、、、あー、ダメだ名前出てこねぇーけど」


さすが金峰下コンツェルン主催のパーティー。

色んな会社の社長や、芸能関係、政治家…などなど、そうそうたる出席者たちに圧倒される。