我妻教育2

そう言われて、あたしは自分のレシピノートを突き出した。

「分量も手順も全く同じなんて、あり得ないですよね!?」


そう訴えたら、不快な顔をしていたマダムは、不適な笑みを浮かべた。

「それが何?そんなの証拠にならないわよ。あなたが私のレシピを真似てあとから書いたのではなくて?」


「…そんなこと!」

逆にあたしが盗んだって言うの!?展開に唖然とする。


「もういいでしょう?仕事に行くわ」

マダムはあたしに背を向ける。


「ひどいです!これは大切なレシピなんです!お願いします、認めて公表して下さい!自分のレシピじゃないって!これは、あたしの母の…」


「黙りなさい!!!」