「あ、優留ちゃん、待って、お金…」
わたわたと荷物とコートをつかんで、財布片手に追いかける。
「じゃあな、色々大変そうだけどお嬢ちゃんも頑張んな!じゃあまた!」
お金、受け取ってくれないまま、優留ちゃんは店を出てちょうどすぐ来たタクシーに乗り込んで行ってしまった。
早…。あっという間。
財布を握りしめたままあたしは一人置いていかれた。
また。って言ってたから、いっか。
いつかまた会ったら今度はあたしが奢ろう。
自分を納得させて、コートを羽織り、駅に向かう。
気持ちは重いまま。
自分のことではなく、啓志郎くんのことを考えてた。
順風満帆なんだと思っていた。
わたわたと荷物とコートをつかんで、財布片手に追いかける。
「じゃあな、色々大変そうだけどお嬢ちゃんも頑張んな!じゃあまた!」
お金、受け取ってくれないまま、優留ちゃんは店を出てちょうどすぐ来たタクシーに乗り込んで行ってしまった。
早…。あっという間。
財布を握りしめたままあたしは一人置いていかれた。
また。って言ってたから、いっか。
いつかまた会ったら今度はあたしが奢ろう。
自分を納得させて、コートを羽織り、駅に向かう。
気持ちは重いまま。
自分のことではなく、啓志郎くんのことを考えてた。
順風満帆なんだと思っていた。

